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2019.10.18
調剤薬局だけでなく、保険診療を行う医療機関では、患者さんは保険証を提示することで、医療費の一部だけ支払います。
残る医療費の請求先は、「保険者(健康保険料の支払先)」となります。
その「保険者」に医療費を請求する際に作成する明細書が「レセプト」と呼ばれています。
調剤薬局の場合のレセプトは、「調剤報酬明細書」と、医科・歯科の場合は、「診療報酬明細書」とも呼ばれています。
その「レセプト」を作成する業務を「レセプト業務」といい、この作業が薬局の収入を確保する上で一番大切な業務の1つといえます。
《レセプト業務は月末月初に行います》
レセプトとは、医療機関が保険者に対して請求する明細書のことだと書きました。
このレセプトは月末締めで、それぞれの患者さんに対して1ヶ月分を作成します。
その患者さんが複数の医療機関を受診している場合は、その発行元の医療機関ごとに分けて作成します。
作成したら翌月5日か10日までに審査支払機関(※)に送ることで、残りの医療費(調剤報酬)を請求します。
(社会保険の場合は10日、国保の場合は5日まで。)
審査支払機関はレセプトのチェック機関でもあり、妥当なレセプトは保険者に送られます。
保険者で送られてきたレセプトを再チェックし、問題なければ保険薬局に給付金(残りの医療費)を支払いますが、直接ではなく、審査支払機関に送ります。
審査支払機関は、調剤薬局に保険者からの給付金を送ります。
これでかかった医療費の全額を薬局は確保できるのです。
レセプト請求の締め切りが5日もしくは10日なので、月末から月初は調剤事務さんにとって、とても忙しい時期となります。
《レセプトが間違っていると、どうなるの?》
レセプト業務は毎月行われていますが、患者さんが多い薬局では、それだけ作業も多くなります。
処方箋の内容をレセプト作成の為のパソコン(レセプトコンピューター、略してレセコン)に入力するのが、調剤事務さんの大きな役割だと言えます。
忙しい時などは、入力を間違えてしまうこともあります。
その間違いを見つけるのが、保険者、もしくは審査支払機関ですが、そこからレセプトが戻ってくることがあります。
「返戻」と呼ばれています。
「返戻」の理由として一番多いのが、保険証の記号や番号の入力ミスです。
たった1つの数字の入力ミスでも、「返戻」となるため、その数が多いほど、薬局の収入が減ってしまうのです。
もちろん、処方箋にかかれている内容の入力ミスも「返戻」の対象です。
「返戻」されたレセプトを正しく作成しなおして再請求するのも調剤事務さんの大切な役割です。
ただ処方箋を受け取って、レセコンに入力だけではないのです。
調剤事務さんが薬局の収入を確保している、といっても過言ではありません。
調剤事務の仕事は簡単な事務作業に思われがちですが、実はとても大切で責任のある役割を担っているのです。
以上のように調剤事務のお仕事は、責任を持って最後まで丁寧にお仕事したい、と感じる方にピッタリのお仕事ではないでしょうか。
もしも調剤事務のお仕事にご興味をお持ちでしたら、是非当サイトからお気軽にお問い合わせ下さい!
※審査支払機関
医療機関から提出されたレセプトを審査し、審査済みのレセプトを各保険者へ送付します。
保険者からは給付金を預かり、各医療機関に入金する支払代行も行う第三者機関です。
社会保険は「社会保険診療報酬支払基金(支払基金)」、国民健康保険は「国民健康保険団体連合会(国保連)」が第三者機関です。